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経営者と税理士と節税 |第八五回 決算対策での養老保険と定期保険

先日、国税庁は、生命保険各社が販売している中小企業経営者向けの保険について、課税ルールの見直しを発表しました。
新ルールでは、ピーク時の解約返戻率によって、損金算入割合を決めるというものになります。

適用される保険商品は、定期保険、逓増定期保険、長期平準定期、がん保険となります。
損金への参入割合は次の通りです。

これまでは、一般的に企業の決算対策に利用されるのは、このような定期保険が中心でした。
しかし、返戻率が高くなると、損金算入割合が低くなり、多額の保険料を支払ったにもかかわらず、法人税の支払額への影響は少なくなってしまいます。
現在、「生命保険での決算対策は終わった」と多くの方が言っておられ、また、各生命保険会社、代理店もこれまでのような大きな保険料の支払いが必要な契約を諦めている節も見受けられます。

しかし、この新ルールは、養老保険には適用されません。
養老保険は、通達で損金算入割合が決められており、一定の要件を満たせば、五〇%損金算入が可能となり、また、契約年齢や契約期間、契約方法次第で、単純返戻率が一〇〇%を超えることもあります。

養老保険とは、被保険者が、保険期間内に死亡したときにも、満期まで生存したときにも、同じ額の保険金が支払われる生命保険で、生存保険と死亡保険とを組み合わせたものであるところから混合保険ともいわれます。
この養老保険の利用次第では、これまでと同様または、それ以上の効果的な決算対策、企業防衛、資金繰りに利用可能となります。

法人契約の生命保険の基本は、この養老保険です。
最近、何かと話題のかんぽ生命の保険商品もこの養老保険です。

もう一度、この養老保険を見直して、皆さまの企業防衛にお役立てください。

井上税理士事務所
代表 井上 伸一

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