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第44回 今だからこそ大切にしたい経営の原理原則

とあるホワイト企業の話

皆さん東京にある「日本レーザー」という会社をご存知でしょうか。

一九六八年個人株主一〇名でレーザーの輸入販売商社として資本金五〇〇万円をもって設立され、その後、一九七一年四月日本電子株式会社の一〇〇%出資子会社となり、現在、年商三三億円(二〇一八年度実績)従業員五二名(二〇一九年一月現在)の、売り上げと従業員数から言えば、どこにでもあるような企業です。

ところが、この会社は、一〇年以上、離職率ほぼゼロ。
しかも、第一回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「中小企業庁長官賞」、経済産業省の「ダイバーシティ経営企業一〇〇選」「『おもてなし経営企業選』五〇社」「がんばる中小企業・小規模事業者三〇〇社」、厚生労働省の「キャリア支援企業表彰二〇一五」厚生労働大臣表彰、東京商工会議所の第一〇回「勇気ある経営大賞」、第三回「ホワイト企業大賞」を受賞。
新宿税務署管内二万数千社のうち一〇九社(およ〇・四%程度)の「優良申告法人」にも認められているのです。

度重なる修羅場からの脱却

本当に素晴らしい会社ですが、私が興味をもったのはそこではありません。

実は、約二五年前、この企業はメインバンクからもみ見放され倒産寸前の会社だったのです。
それが、倒産寸前から、二五年連続黒字へ、この二五年間で、売上三倍、自己資本比率一〇倍、純資産二八倍となったのです。

二五年前、倒産寸前の会社に親会社から派遣された近藤宣之・新社長を待っていたのは、「不良債権」「不良在庫」「不良設備」「不良人材」の「四つの不良」がはびこる《過酷な現場》でした。
さらにそれに止まらず、次々と修羅場が襲いかかったのです。
◎どんなに頑張っていても、たった一円の円安で年間二〇〇〇万円もコストアップする
◎ある日突然、海外メーカーから「メール一本」で契約を打ち切られる
◎腹心のナンバー二(筆頭常務)の裏切りに遭い、商権を喪失。売上が二割ダウンする
◎親会社からの独立時に、妻に内緒で「六億円の個人保証」をする
◎アメリカ駐在中、四一歳で胃潰瘍、四二歳で十二指腸潰瘍、四七歳で大腸ガンになる
◎生後まもなく、双子の息子が急死する
等々

次から次へと襲い掛かる修羅場から抜け出せた転機は、外的環境の変化ではなく、近藤社長ご自身の心の在り方の変化だったと言うのです。
「なぜ、こうも苦難が襲いかかるのか。運命を呪ったこともありました。しかし、あるとき、「自分に起きることはすべて必然」と思ってから、運命が変わりました。」と近藤氏は当時のことを懐かしむ。
また「運の良さは経営者に必須。必ず運が良くなる方法は、「いつも笑顔で、感謝し、成長して、人のせいにせず、起こったことをすべて受け入れる」ことだとも言う。

むろん心の在り方を変えただけでは経営は良くなりません。
それをベースに、ビジネスシーンで起きる様々なことに対し、「儲かる儲からないではなく、正しいか正しくないか」の原理原則に則り判断対処したのです。

表面的なことだけを知っても活用はできません。
詳しくは「倒産寸前から二五の修羅場を乗り切った社長の全ノウハウ」という書籍がダイヤモンド社から出版されています。
私も早速五冊注文いたしました。

売り上げ数百億でも、従業員数千人でもなく、年商三三億円、従業員五二名というところに大きな魅力を感じます。
日本レーザーのようになるのは簡単なことではないでしょうが、かといって雲の上の手の届かないところにあるのでもありません。
やればできるような気がします。

なにか可能性を感じられた方は、是非とも書籍を購入し、徹底的に勉強と実践をしていただき、第二、第三の日本レーザが誕生することを心より期待しております。

加藤合同国際特許事務所
代表・弁理士 加藤 久

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