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其の75 ギバーズの積み重ね

私は仕事柄多くの経営者の皆様にも従業員の皆様にもお会いします。
経営者はいつも人・モノ・金で悩まれています。
特に人の問題については人事は万事といわれるほど難解で厄介です。
人の問題は満点はなくレベルの問題です。
つまり、どんなに優れた経営者でも悩みは尽きないということです。

遠く戦国時代を振り返ってみても天下を統一した豊臣秀吉が亡くなるとどんどん離反していきます。
みな自分がかわいいのです。
特に徳川家康は秀吉から領土をもらったとの意識が低いので離反も早いです。
もともと秀吉に恩恵は受けていないので合わせてただけでしょうし。
関ヶ原の合戦は秀吉が亡くなってから数年で起きています。
つまり天下を取っても数年で人の心も変わったとも言えます。
自分の身を守るためにみんな動いているから当然とも言えます。
明治維新を見ても徳川幕府の時代に領土をもらっていない薩長が同盟を組み幕府を倒していきます。

つまり、最も恩恵を受けていないものから裏切っていくもののような気がします。
最もすべての場合に当てはまるのではなく確率論です。

一方、この戦国時代や明治維新を逆から見てみると気づくこともあります。
豊臣家や徳川家から大切にされた大名は一定の確率で最後まで忠誠を尽くしています。
加藤清正も関ヶ原では徳川家康の味方をしましたがその後は豊臣秀頼を守ろうとしたため毒殺されたといわれています。

このように考えると確率論ではありますが恩恵をたくさん受けた人ほど裏切る確率が少ないともいえると思います。
これは確率論であり、関ヶ原の合戦でも秀吉の恩恵を最も受けていた一人である親戚筋とも言われた小早川秀秋が裏切っていることからも明らかです。

私が言いたいのはこのように人の心は様々であり、最もかわいがった人間が裏切ると最も反抗することが多いのも人間です。
そうだとしても、人にギバーズ、いわゆる恩恵を与えていかなければ経営は成り立ちませんし継続できません。

私は利益はお客様の満足の合計だといつも思っています。
経営が続くかはお客様や後に続く従業員への果てしないギバーズの積み重ねではないかと思います。
どんなに裏切られても前に進めてギバーズを提供できる人になれればその会社も継続していけるのではないでしょうか。

よく一〇〇年企業のノウハウ本が本屋さんで売っていますが、人間の寿命を超えた継続した経営はとても大変であり素晴らしいことです。
皆さんはどう思われますか?

公認会計士・税理士
藤本 周二

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