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100.『てつがくのライオン』

このエッセイも、とうとう目標の一〇〇回の時が訪れた。
二〇一五年一月のナンバーがダブっていたので、本当は一〇一回目。
どちらであっても私には記念の一冊となる。これまで読んでいただいた感謝を胸に一人祝して、今月はとっておきの絵本をご紹介したい。

その前に、そもそも・・・の、この絵本に学ぶ仕事術について補足します。
このメソッドは、絵本の面白さだけをお伝えしているのではない。
いい仕事を目指して、企業で理念を深めていくための対話の話題になるメタファとしての役割と、社内コミュニケーションの質を高めるための機会づくりのテクスト・・つまり、理念教育の教材と考え、仕事術の一部として私どもでは位置付けている。
現在も多くの企業で成果を出しているメソッドから抜粋している記事だ。

二〇二〇年一月、節目の記念に選んだ「てつがくのライオン」は、リーダーや、管理職、経営者などの研修においても、「難解」とされてきた一冊で、ライオンが哲学をやってみるというお話。

ある時、かたつむりに、ライオンは百獣の王で哲学的な様子をしているものだと教えられ、ライオンは哲学的になろうと試みる。
しかし哲学についてライオンは知らない。だから、ライオンは考えた。
そして、哲学とは、座り方から工夫するほうがいいと思い、あれこれとポージングを試した。
その上で、百獣の王にふさわしい在り方(型)はこれだ!と思えるポーズ(形)ができた。
そして・・・かたつむりとうっとりするのである。
詩人工藤直子のお話「てつがくのライオン」のエッセイである。

さて、ここから何を読み取りますか?
私はこの絵本を、ライオンの姿勢に学ぶ「自社の型(理念)と形(理念行動)について哲学する絵本」と読み、次のようにガイドしている。

理念という型は、ちゃんと会社に社員の心に存在しているか?それはどんな形(仕事)を表しているのか?どうやればできるのか?何から始めたらいいか?こんな時はどうするの?エトセトラ・・。
理念を見える化するための問い。哲学とは問いだ。
哲学するとは問いを重ねることだ。企業が問いを始めると、チーム一人一人の考えと言葉と行動が合ってくる。
理念を確固たる軸へと育てることができてくる。だから、企業も哲学したほうがいい。

さあ、二〇二〇年は次の波を創る年。あなたの会社は、哲学していますか?

有限会社ウーヴル(https://oeuvre.jp/
代表取締役 三宅 美穂子

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