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第49回「精神性の向上」が問われる時代

大量のリストラ

銀行、放送局、新聞社。
この三つの共通点はなにか皆様お分かりでしょうか。
それは数年前まで超安定、高収入と言われていた憧れの職種です。
そこで今大きな変化がおきているようです。
真偽のほどはよくわかりませんが、大量リストラが始まるらしいのです。

二〇一四年、英オックスフォード大学のAI(人工知能)研究者、オズボーン氏が、同大学の研究員とともに著した『雇用の未来『コンピューター化によって仕事は失われるのか』という論文が話題となりました。
平たく言えば一〇年後(現時点では四年後)になくなる仕事はなにかであります。こ
同論文の凄味は、七〇二の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を仔細に試算したことにあります。
人工知能の発達により、これまで人間にしかできないと思われていた仕事がロボットなどの機械に代わられようとしています。
この論文が発表された時には、遠い未来のような気がしていましたが、それはもうそこまで来ているということです。
その表れの一つが冒頭に述べた、銀行、放送局、新聞社の様変わり状態なのでしょう。

労働と価値観の変化

どのように安定しているように見える仕事であっても、二〇年、三〇年という時代の流れの中では大きく変わるということでしょうか。
特に今の時代は技術革新のスピードが速く、変化のスピードは想像以上かもしれません。
そういう時代であるからこそ、目先のことや過去の成功にとらわれることなく、「お客様にとって真にかけがえのない存在」を徹底的に追及していかねばならないと思います。
コンピュータやロボットが現在人間がやっていることの九九%をやれる社会を想像してみてください。人が嫌がる肉体的な動労や単純作業だけではなく、創作的な活動もロボットがやるようになったらどうでしょう。

労働は悪だと考える人にとってそこはユートピアかもしれません。
一方で、労働の対価として収入を得るという現代人の生き方が大きく変わることは間違いありません。ほとんどの人は、「労働以外の何か」から収入を得る手段が必要となります。
それとも、すべての人間にたいして、労働とは無関係に生活や遊ぶためのお金を与えるようになるのでしょうか。
なんとも奇妙な社会が実現しそうです。
そのときには人間の価値観も随分と変わっているかもしれません。

人類が次のステージにあがるために

皆さんもぜひ今の自分の仕事をすべてロボットがやってくれる世の中を想像してください。
起業にしても、会社の運営にしてもすべて高度の情報と判断力を備えたロボットがやれるようになるとどのような社会になるのでしょうか。
すべての企業の判断はロボットが行うようになり、その未来はすべて予測通りになると、株式市場自体がなりたたなくなります。

つまり行きつくところは「人間の精神性の向上」これしかありません。
われわれが住む物質世界での生きる意味が問われ、人間の本質、すなわち「肉体ではなく魂」が正面から問われる時代になるような気がします。

精神性の向上なき技術革新は間違いなく人類の破滅につながり、一方で、精神性の向上を伴う技術革新は、われわれがこの世に生まれた真の意味についての回答が得られ、人類を次のステージにあげる大きなきっかけになるように思います。

加藤合同国際特許事務所
代表・弁理士 加藤 久

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