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民法改正 未払い残業及び身元保証について

私たちの暮らしに身近な法律である「民法」が、民法制定依頼、約一二〇年ぶりに改正されることになり、令和二年四月一日より「民法の一部を改正する法律」が施行されます。
今回は、たくさんある改正事項の中で労務に関係する事項について、お話させていただきます。

①賃金等請求権の消滅時効の期間に関する改正
現在、従業員が未払い残業代などを会社に請求できる期間は、「過去二年分」ですが、民法の改正を受け、「過去三年分」になる見込みです。
民法の一部改正とのバランスもふまえ、「五年」とするものの、当分の間は現行の労働基準法に規程する賃金台帳などの記録の保存期間に合わせて「三年」とされています。
未払い残業代について請求された場合は、過去三年に遡ることになりますので、注意が必要です。

②身元保証に関する改正
従業員が入社する際、会社に色々な書類を提出してもらう中で、身元保証書をとっている会社もあると思います。
身元保証とは、従業員の行為によって会社が受ける損害の担保を目的とした保証です。

身元保証書についてこれまでは、賠償額を決めずに身元保証契約ができました。
具体的な賠償額を定めていない会社が多いと思います。
しかし、令和二年四月以降に身元保証をとる場合は、賠償額の上限額(極度額)を決める必要がでてきます。
「個人保証人の保護強化」を目的に、上限額(極度額)の定めのない個人の根保証契約は無効とされることになるのです。

今一度、身元保証の必要性、意義を見直していただき、賠償額の上限額(極度額)を定めていくことが大切です。

中原労務管理事務所代表
中原 正晴

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