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第50回 人生の黄昏時(たそがれどき)

皆さんはこの言葉にどんな印象を持たれますか。
私自身はまさに今その「黄昏時」に居ると認識しておりますが、決して暗イメージは持っておりません。
むしろ、良いことも悪いことも、今まで生きてきた集大成をゆっくりと振り返りながら楽しむことができる「人生のすばらし期間」であると思っています。
その上で、今までの経験を活かし、少しも気負うことなく、自分が信じたこと、世の中に役立つことができる、「至福のとき」であると思っています。

先にもお伝えしたように、私は今年から事務所の代表を退いて会長に就任し、人生の黄昏時を堪能することにしました。といっても完全に経営責任から逃れることはできませんが、それでも私が突然事故や病気で仕事ができなくなっても、大きな混乱を生じることなく事務所を継続することが可能となりました。

さらに、事務所代表時代にはできなかった私のライフワークである「知的財産を活用した中小企業の活性化支援」に、まい進しております。その意味で、人生の黄昏時ではなく、青春時代を謳歌しているとも言えます。

さて、先日お客様の「東証二部上場記念、新社屋完成記念パーティ」に出席させていただきました。
このお客様は、約四〇年前個人事業として創業され、いろんなご苦労もあったようですが、その後有限会社を経て株式会社となり、Qボード上場、東証二部上場と順調に業績を伸ばしておられます。

実はこのお客様は、加藤特許事務所の第一号のお客様で、私にとって忘れることのできない大切な大切なお客様です。
また第一号のお客様というだけではなく、いくつかの点で私に大きな感動を与えていただいたお客様です。そのいくつかを脚色無しでご披露します。

① まだ小さな会社だったころ、狭いオフィスの壁に、「日々創造」を社是とし、当時は夢のまた夢であったであったろう株式上場、会社の目指す道を明確に表明されていたこと。
② 上場された後も、以前と同じように、社長の机は大部屋の一角にポツンとおかれていたこと。
③ 現社長は若くして上場企業の社長に就任され、さぞや大変であろうと尋ねたところ、「社長になる前から、問題が生じたら真っ先にお客様のところに詫びに行くなど実質的に社長の仕事をしてきたので、社長になってもなにも変わりません」と言われたこと。

今、人生の黄昏時を迎え、長いようで短い人生で、このような素晴らしいお客様と出会えたことの有難さと不思議さを感じざるを得ません。

加藤合同国際特許事務所
代表・弁理士 加藤 久

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