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経営者と税理士と節税|第九二回 M&Aというけれど④

先日から、法人の組織再編についてお話しています。
前回までは、合併についてお話していましたが、今回は分割・営業譲渡についてみていきます。

分割

分割とは、簡単に表現すると一つの法人を二以上の法人にするということです。
例えば、Xという法人にA部門とB部門がある場合にA部門のみを運営するX会社とB部門を運営するY会社に分けるというような方法です。
その他にも、B部門を全くの別法人であるZ会社に譲渡するという場合もあります。

では、どのような場合に分割することが考えられるでしょうか。
これまでに経験した中で最も多かった理由は、現在の社長のお子さんが、二人以上いた場合に、それぞれに対して会社を分けて継がせるというものです。
例えば、一つの法人でホテル部門と飲食部門がある場合に、それぞれの部門を別法人して、お子さんをそれぞれの社長にするということです。

営業譲渡

その他では、黒字部門と赤字部門を切り離して、別法人にして赤字部門を第三者に譲渡する、または清算するというようなこともありました。
赤字部門を清算する場合には、銀行の協力が重要となります。

前回までお話しした合併は、税務面においては、それほど難しい事はありませんが(と言っても注意すべき事項や検討事項はもちろんあります)、法人の分割は、税務上の検討事項が非常に多く、また第三者に譲渡する場合には、さらに検討事項・調整事項が増えることになります。
税務上、有利な条件で分割を行う場合には、人的要件等も有り、非常に面倒です。

皆さんが経営している会社をもう一度、見回してみて、合併や分割等が、これからの法人経営において有効かどうか検討されるのをお勧めします。

井上税理士事務所
代表 井上 伸一

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