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106.『ほしをめざして』

自粛生活において、新しく生活に取り入れたものが二つある。
朝のフィットネスと、夜のマインドフルネス。
いずれもオンラインで導かれたものだ。
こうして二つ並べるとどちらも「今この瞬間に、自分に意識を向ける」ことと気が付いた。

もう一つ変化したもの。
それは、幹部リーダーからの相談の内容だ。
どういうことかというと、自粛生活を余儀なくされたことで空いた心の隙間に、オンライン生活で知りえた情報に強烈に引っ張られてしまい、感情と理性のバランスが崩れ、「人生一区切りを感じる」というのだ。
「やり切った感がある」という言葉の裏には「本当に自分が生きるのはここだろうか?」の言葉が見え隠れしているように思う。

逆に、「今こそチャンス!」と内部結束を強くする組織もある。
そこにはどんな状況であっても、常に「今ここに意識」を向け「われわれが目指すべき星(ビジョン)」が見えるような「しくみ」のある組織だ。
私はオンラインに誘われて自分と繋がる時間を見つけた。
だからすべてを否定するわけではないが、コロナ禍の不安と、これまでの現実社会で感じていた不足感から、この手軽に入手できる知の海におぼれる人が増えているというのだ。
「自分はどう生きるのか?」と、専門家も心配する現象だ。

そこで今月は、「その時にどうする?」と、自分に指をあてることができる一冊を選んだ。
男の子がねこに促され旅を始める。
『おくれてほしくないんだ。あとにのこされるのはいやだろ』『さきにすすむ なかまがおおぜいいるんだ』(本文から)この声に押し出され、ただひたすらに道順を追う。
前の人は見えない。
ようやく迷っていることに気付いて、そこでやっと自分がどこに行きたかったのか、考えてなかったことがわかる。
そして自分の星をめざす・・いうお話だ。
絵本のトビラに「世界じゅうの 保護者と教師のみなさんへ・・・」と献辞があるほどに、作者の思いの強い絵本だ。
もしも、職場に、自分の行き先すら見えていない部下がいたら、そっと差し出すのもいいのかもしれない。

また、リーダーは、チームにいつも星(ビジョン)が見えるように、「今この瞬間の自分に意識を向けること」「われわれが目指していること」を常に伝え続け、まわりをキラキラと輝かせる星に自らがなれているか、時折自らを振り返る一冊になるだろう。

あなたは、星をめざしていますか?そして、まわりを輝かせる星になっていますか?

有限会社ウーヴル(https://oeuvre.jp/
代表取締役 三宅 美穂子

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