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医療法人と税金 法人化のメリット③

法人成りのメリット

医療法人に限らず、個人事業から法人成りのメリットとしては、ご勇退の際に退職金の取得が可能です。
通常、医療法人の役員は小規模共済に加入できません(できないことはありませんが、掛け金を退職所得として受給できないということです)。
ですから、一般的には、生命保険契約等を利用して退職金の積み立てを行うことになります。

現在の法人税の通達では、一部の役員のみ加入の高返戻率の生命保険契約は、損金算入割合が低くなっています。
生命保険契約により保険金という保障を持ちながら、役員退職金の積み立ては可能ですが、法人税という側面からみると有利な経理処理が出来ません。

養老保険契約を利用した退職金準備

そこで、福利厚生プランでの養老保険契約を利用した退職金準備をお勧めします。
この場合、五〇%の損金算入が可能となります。
福利厚生プランでは、役員はもちろん、全ての従業員(一定の線引きは可能)の加入が条件となりますが、満期保険金や解約保険金の利用方法は、契約者(法人、つまり院長先生・理事長)の自由です。
被保険者は従業員となりますが、満期保険金や解約保険金は必ずその従業員のために使う必要はありません。
院長先生や奥様が高額な役員報酬が必要なければ、その分を生命保険料を少し割り増しして、将来の退職金の積み立てに多く回されたらいかがでしょうか。

代表者の変更が簡単

また、医療法人のメリットとして代表者の変更が簡単です。
先生方は覚えていらっしゃいますでしょうか、開院の手続きがとても面倒であったことを。
まず、保健所に開設届を提出し、その後、厚生局に保険医療機関の手続きを行い、それと同時に施設基準の届出をされたここと思います。
個人診療が代替わりする際には、この手続きをもう一度最初から行う必要があります。
合わせて、先代の診療所の閉鎖手続きが必要です。
非常に面倒です。

医療法人であれば、保健所と厚生局に代表者の変更手続きのみで終了です。
その代わりといっては、なんですが医療法人の設立手続きは、かなり面倒です。
今ではほとんど見ることがなくなった電話帳くらいの厚さの書類の作成が必要です。
私が設立のお手伝いをいたします。
先生は、いくつかの必要書類を準備するだけです。

次回は、利用法人のデメリットについてお話します。

井上税理士事務所
代表 井上 伸一

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