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配偶者の給与②

社会保険での壁

専業主婦が(主夫)が、パートで働く場合に、「いくらまでの給与がお得なのか」という質問をよく受けます。
いわゆる「〇〇万円の壁」という問題です。
前回は、税務面を確認しましたので、今回は社会保険から見ていこうと思います。

社会保険での壁は、①106万円と②130万円の2種類があります。
一定条件(正社員が501名以上、給与が月88,000円以上、雇用期間が1年以上、所定労働時間が週20時間以上、学生ではない)で、アルバイトやパートで勤務をすると、1年間の給与が106万円以上で社会保険に加入しなければなりません。
給与から健康保険と厚生年金が天引きされることになります。
つまり、配偶者の社会保険の扶養に入ることができないということです。

前述のような規模に当たらないような事業所で、アルバイトやパートをする場合には、年収が130万円以下であれば、配偶者の扶養に入ることができます。
130万円を超えることになると自分で国民健康保険と国民年金を支払わなければならないか、事業所にて健康保険・厚生年金に加入することになります。
130万円と131万円では、手取り額で35万円くらいの差が出てきます。

いくら以上の収入が必要なのか

では、一体、いくら以上の収入があれば、社会保険料、所得税、住民税を支払っても世帯内の手残りが増加することになるのでしょうか。
家族構成にもよりますが、約180万円以上稼げば、扶養に入らなくても手残りが増えると思われます。

夫婦共にお勤めの場合は、色々と考えることはできませんが、夫が個人事業主である場合には、専従者給与を利用して、配偶者に毎月10万円くらい(年間で130万円を超えないように)支給する方法が最も効率が良い事が多いように思われます。
ただし、夫が高額所得者で、妻に所得を分散したほうが税効果が高い場合を除きます。

税務面と社会保険面での壁の種類、ご理解いただけたでしょうか。
年々、制度が複雑になってます。
令和2年の年末調整、確定申告も新しい制度が入ってます。
見たことがない年末調整の書類もありましたね。
気を付けて給与の検討を行いましょう。

井上税理士事務所
代表 井上 伸一

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