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115.『あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま』

 

携帯の機種変更に伴い、画像整理をしていると懐かしいもの出てきた。
それは、桃色と若草色の二重仕立ての風呂敷に包まれた贈り物の写真。「ノリゲ」といわれる飾り房がついている。
韓国の風呂敷というと、ポシャギの透けて風になびくような柔らかいイメージがあったため、風呂敷の変わり結びの見事さも加わり、この重厚な姿に驚いたことを思い出した。
同時に、日本と同じく包む文化を持つ、韓国の美しい手工芸のすばらしさに触れた感動の瞬間でもあった。

その写真から思い出した、韓国の手仕事について描かれた絵本。
針仕事の上手な赤い手ぬぐいをかぶっている『あかてぬぐいのおくさんと、7にんのなかま』をご紹介したい。

物語は「誰がいちばん仕事に貢献しているか!」で小競り合いをするころから始まる。
最初は、ものさし。
次に、はさみ、はり、いと、ゆびぬき、のしごて、ひのしが順に主張する。
その様子を途中で眼が覚め聞いていたおくさんが、「いちばん えらいのは この わたしだよ。わたしの うでが いいから、おまえたちも じぶんの やくめを はたせるんじゃないか。」と怒る。
ふて寝を決め込んだが、いざお裁縫をしようとしても七つの道具がなく、困り果てて泣き叫ぶという夢を見る。
おくさんはこのことで一人では何もできないこと、感謝が足りないことに気付き心を入れ替えた。
赤の効いた絵と、どこにでもありそうなお話がコミカルで楽しい絵本だ。

この絵本に描かれていることは、もしかすると、多くの組織に存在していることなのではないだろうか。
例えば、針が「自分が一番よ」と言っても、糸がなければ、縫い合わせるという役割を果たすことができないことや、「一番偉いのはこの私」とTOPが威張ってみても、誰もついてこないなど、部署と部署・人と人の間の関係性の中での課題が見えてくるのではないだろうか?

あかてぬぐいのおくさんは、道具たちが消えるという夢を通して、自分を省みた。
そう考えるとお針の仕事も、深いものだ。

あなたの組織は、人と人、仕事と仕事のつながりはうまく機能していますか?

有限会社ウーヴル(https://oeuvre.jp/
代表取締役 三宅 美穂子

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