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相続税を減らす「保険料贈与プラン」③

 

前回と同じように夫、妻、長男、長女の4人家族で、
夫(60歳)を被保険者とする保険契約(A保険会社 終身保険 死亡保険金5,000万円 年払保険料326万円 払込期間15年 総保険料支払額4,890万円 受取人長男)をし、
払込期間終了後に夫が死亡したとしますが、今回は契約者(保険料の支払者)を長男とした場合の課税関係等を検討してみます。

 

多くの場合、長男には326万円もの保険料を支払う資力がなく、保険料相当額を夫から長男へ贈与することになります。
当然、贈与税の支払い義務が発生します。この場合の1年間の贈与税額は約23万円となり、保険料支払期間である15年の贈与税支払総額は約340万円になります。

 

夫が死亡し相続が発生すると、この保険契約の保険金5,000万円は「長男の一時所得」となり、長男に所得税が課税されます。
一時所得の課税所得は(受取保険金―払込保険料―特別控除額50万円)×1/2となります。
今回の場合の課税所得は(5,000万円―4,890万円―50万円)×1/2=30万円となります。
30万円に課税される税金は最高でも約15万円です。

 

15年間の贈与税と一時所得発生時の所得税を合わせても約350万円程度の税負担にしかなりません。

 

これまでの試算をまとめると相続発生時の手残りは次のようになります(この生命保険以外にも多くの資産があり、相続税の税率を50%とする)。

 

①生命保険に加入せず相続発生時まで保険料相当額を現預金で保有していた場合2,445万円

②夫を契約者とする生命保険を利用した場合3,250万円

③長男を契約者とする生命保険を利用した場合4,650万円

 

このように、生命保険を利用することにより、手残りが増え、また、契約者によっても変わってきます。

 

みなさまの家族構成や資産状況等により、どのような保険契約にするかを検討することになります。

保険料・保険金の額次第ですが、3年や5年の短期払いの利用も有効です。

税制改正により、暦年贈与制度が廃止されるかもしれません。

暦年贈与の利用を検討されている方は早めの対応をご検討ください。

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